１、次の音声を聞きましょう。

２、スクリプトを見ながらもう一度音声を聞き、語彙を確認しましょう。

時間があれば、先生の話し方をまねながら、音読もしてみましょう。

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＜スクリプト＞

こんにちは、ちか先生です。

今日も一緒に、日本語や日本文化について考えていきましょう。 

皆さんは、畳の部屋に入ったことあると思うんですが、畳の部屋を歩くときに、何か気をつけていることってありますか。 

または日本の家で、歩くときに何か気をつけてることありますか、畳の部屋じゃなくても。

あのですね、日本の家の中には、踏まない方がいい場所があるんですよ、それは敷居です。 

敷居というのはですね、部屋と部屋の間にドアがありますよね、そのドアの下に線みたいなのがあるんですけど、ちょっとボコっとしたようなところ、それが敷居ですね。 

今はね、バリアフリーとかが流行っているので、敷居を取り外しちゃう家もあるんですけど。

特にね、和室とかだとドアが昔のドアで、横に滑るドアですよね、横開きのドアなので、下にレールのようなものがあるんですけど、それが敷居ですね。 

この敷居をなるべく踏まない方がいいんですよ。 

もっと言うと、皆さん、畳を思い浮かべてほしいんですけど、畳って一枚一枚になっていますよね。

その一枚一枚の端っこの方に、何か緑の線みたいなの入ってますよね、あれも踏まない方がいいんですね。

あれは敷居じゃなくて、へりって言うんですけど、家の敷居とか畳のへりっていうのは、なるべく踏まない方がいいというか、昔は踏んではいけないと言われてたんです。

どうでしたか皆さん。もしかして踏んでましたか。

なんとなく、踏んじゃダメなんだろうなっていうのは、日本で生活していると感じていて、理由はきちんとあるんですけどね。

でも、理由をきちんと理解するのは大人になってからで、子供の時はね、あんまりなんかわかんないけど、ダメなんだなって思ってたんです。 

なんでね、この敷居を踏んではいけないかっていうと、日本って昔から分ける文化なんですよね、外と中を分けるっていう文化があるんですね。

その分けている場所が、へりだったり敷居だったりなんです。

この敷居を踏んでしまうと、踏んだところが少し窪みますよね、そのすき間から、何かちょっと変なもの、妖怪とか敵とか悪いものがしび込んでくるというふうに、まあ昔はね、言われていたんですね。

だから、人の家ですから特に、そういうところではすごく失礼なことになってしまうんですね。 

実際ね、伝統的な日本家屋だと、畳のへりを踏んだりとか、あとは敷居を踏んでしまうと、そこがね、凹んで埃が溜まってしまったり、それから扉の動きが悪くなったり、畳が悪くなったりしてしまって、家を傷つけるということにもなるんですね。

これが派生すると、いろいろな線を余り踏まない方がいい、という気持ちになってくるんですよ。 

これで面白いのが、日本の有名な野球選手に大谷翔平さんという人がいるんですけど、その大谷選手は今メジャーリーグで活躍しているんですね。 

野球って色んな線が、白線ですね、が引かれているんですけど、この白線をね、大谷選手は絶対に踏まないんですよ。

必要なときはもちろん踏みますけど、むやみやたら、ラインとか、あとロゴとかも踏まないようにしているんですね。 

ロゴを踏むっていうのも、相手の顔ですからねロゴは、そういうものを踏んでいると、その人の顔を踏むという意味になるので、なるべく避けるようにしているみたいですね。 

この仕草は、日本人だとなんかすごく理解できて、やっぱり線とか踏んでしまうと、相手に失礼というのもあるんですけど、さらに失礼なことをしたから、回り回って自分に悪いことが起きるんじゃないか、ということも考えてしまうんですよね。

よくね、日本で行列に並ぶときに、この線の内側で行列に並んでくださいとか、簡単な線を引いただけで、みんなきれいに並ぶじゃないですか。

これもね、多分そういうことが関係あるんじゃないかなと思いますね。 

その線をはみ出していたりすると、余りよくないっていうのが暗黙のルールとして、頭の中に入っているから。

みんな線をはみ出さないように、線を踏まないようにちゃんと立ってるっていうのは、こういうことも理由であるんじゃないかなと思いますね。

お寺の中とかにも敷居はたくさんありますし、あとは歴史的建造物の中をね、観覧するときもありますよね、観光地とかで。

そういうときも、敷居とかね、畳というのはたくさんありますが、なるべくね、踏まないようにした方が、皆さんの旅行がね、より楽しくなるんじゃないかなと思いますね。

今はね、みんな気にするというわけではないんですけれども、マナーっていうだけじゃなくて、その人の家とかね、家族とか大切なものを守るものなので、それを尊重する意味でも、自分もそういうものを守ってると気分もいいですよね。

ということで今回はですね、日本の家の中には踏んではいけない場所があることを皆さんにお話ししてみました。

それでは、今日も聞いていただいてありがとうございました。

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３、話の内容について、クイズに答えましょう。

４、宿題を出しましょう

今日の宿題：

伝統的な日本家屋におじゃまする際にこれらについて気をつけていましたか。