水:【読解】現代版「参勤交代」やってみた #568


1、次の文を音読しましょう。

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現代版「参勤交代」やってみた


突然ですが、皆さん「参勤交代」ってご存知ですか。江戸幕府三代将軍徳川家光が、地方大名の反乱などを防ぐために、1年おきに自分の領土から江戸までを往復させていた制度のことを「参勤交代」と言います。


例えば山口県に領土を構えている大名であれば、約30日かけて歩いて江戸に向かっていたみたいなんです。だいたい30km~50kmぐらいを、1日で歩いていた計算。当時は、道路なども整備されておらず、靴や服装も軽量化されていない。靴に至っては足袋を履いていたんだと思います。おまけに、刀を腰に差していたんでしょうから、歩くのに適した格好では無かったと思います。


参勤交代がどれだけ辛いことだったかを経験するために、「一人参勤交代」をしてきました。といっても神奈川県と静岡県の県境にある小田原まで(約76km、二日間に分けて)ですが...。


歩ききっての感想は、めちゃくちゃきつかった、その一言です。これを何十日も続けるなんて辛すぎます。調べてみると、参勤交代をしていた藩は、予め幕府に出発日と到着日の届出を出していたみたいなんです。その日までに江戸に到着しなければ一日遅延しただけで数億円相当の罰金があったとか。期日までに到着しなければならないプレッシャーはかなりのものだったでしょう。


実は、参勤交代は幕府が大名に資金を使わせて、弱体化させることが目的でしたが、日本の経済発展に繋がる副次的な効果もあったそうです。

参勤交代を行う藩が、それを効率化しようと、橋や道路の建設、宿場町の発展をさせ、それが都市や交通を大いに発達させました。

さらに、大量の大名や従者が地方と江戸を往来したため、彼らを媒介して江戸の文化が全国に広まり、また逆に、地方の言語・文化などが江戸に流入しました。


現代の東京に様々な文化があるのも、参勤交代のおかげということです。


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2、ふりがな付きの文を読んで、読み方を確認しましょう。

また、重要語彙の意味も確認しましょう。

(PDF2−3ページ目)

A24_04_22_2.pdf


3、文を見ないで音声だけ聞き、文全体の意味を再確認しましょう。


4、クイズに答えましょう。


5、宿題を出しましょう。

今日の宿題:

あなたが今までで最も長く歩いた距離はどのくらいですか。

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